第18回 TIS公募

《企業特別賞》

ターナー賞
松木直紀
審査コメント
誰かが日常の中で目にする光景を絵にしたかのような、そんな構図が印象的です。
懐かしいような懐かしくないような、不思議な気持ちを抱かせてくれます。
大胆かつ繊細な絵のタッチにも心惹かれました。
(ターナー色彩株式会社 鉈落佑太氏)
リキテックス賞
勝倉大和
審査コメント
楽しいアイデア、アクリル絵具を使っての確かな技術と温かみと優しさに溢れたトーン、1枚でもストーリーを感じさせる構成を素晴らしいと思い、選ばせて頂きました。
(バニーコルアート株式会社 野見山亨氏)
ファーバーカステル賞
松木直紀
審査コメント
現実世界を独自の視点で捉えており、作品にチカラを感じました。
(DKSHマーケットエクスパンションサービスジャパン株式会社 酒井久美子氏)
イラストノート&クリエイターズ・バリュー賞
勝倉大和
審査コメント
一枚の絵の中にテーマが凝縮されていて、細部まで観察したり、絵の中の世界を想像したりする楽しみを与えてくれる作品だと感じました。他のバリエーション展開も、今後見てみたいです。
(株式会社誠文堂新光社イラストノート編集部 野口真弥氏)
『イラストレーション』編集部賞
アサバマリエ
審査コメント
今回は編集部としての賞ということでしたので、編集部で投票を行いました。満票を獲得した作品が2点あり、協議して最終的に1点を選びました。
(株式会社玄光社『イラストレーション』編集長 竹内康彦氏)
日本印刷産業連合会会長賞
勝倉大和
審査コメント
「文字(&記号)」をモチーフにしながら、それぞれの世界観を象徴的な意匠で構成しているのがユニークで、”文字・活字文化”の振興も旨とする当連合会のベクトルにもマッチした。また、作画の筆致が力強い一方で、柔らかさと浮遊感を持ち合わせており、見る者に不可思議な印象を残すのも魅力的。
(一般社団法人日本印刷産業連合会 倉持徹雄氏)
竹尾賞
ヤマナカハルナ
審査コメント
緻密で繊細なタッチに紙の質感が合わさり作品全体に「なごみ」のイメージを構成している。
素朴で暖かみのある食にフォーカスしており、その質感から純粋に「おいしさ」を感じとることができる。身近な食事の中で食べかけのおにぎりや魚の食べ方に、その丁寧な暮らしや営みを想い描くことができる。
(株式会社竹尾 鈴木裕也氏)
日本郵便賞
ヤマナカハルナ
審査コメント
フィクションとノンフィクションの間にあるような、つかみどころがあるような無いような、不思議な魅力を持った作品だと思います。とてもさらっとしたタッチなのに食べ物の持つ艶かしさが垣間見えたり、温度を感じるのに人気(ひとけ)を感じなかったり。ともかく、この独特の”気持ちの整理のつかなさ加減”をもたらす作品は他になく、この作家の稀有な個性と思います。
(日本郵便株式会社 玉木 明氏)
◆審査を終えて
ターナー色彩株式会社
鉈落佑太氏

どの作品も個性が活きていて、選ぶのがとても難しかったです。
見れば見るほど奥深さや世界観に吸い込まれる、そんな作品が多く見受けられました。
応募してくださった皆様の益々のご活躍を祈念しております。

バニーコルアート株式会社
野見山 亨氏

オリジナリティのある作品ばかりで、似通ったものがなく、一本筋の通っているイラストレーターさんばかりだと、感心しながら、審査をしました。アナログ画材を取り扱うメーカーとしては、当然とはわかりつつもデジタルのみで描かれている作品の多さに、一抹の寂しさを感じました。

DKSHマーケットエクスパンションサービスジャパン株式会社
酒井久美子氏

6作家の間で迷いました。昭和的ななつかしさを感じさせる作品が多かったのはトレンドを反映しているからでしょうか。

株式会社誠文堂新光社
イラストノート編集部
野口真弥氏

どこかノスタルジーを感じる作品が全体的に多かった印象で、イラストから読み取れるストーリーに思いを馳せていました。配色が美しい作品、技巧に富んだ作品、個人的に家に飾りたい作品など、素晴らしい作品が揃っていて最終的に1点に絞るのが難しかったです。

玄光社 イラストレーション編集部
竹内康彦氏 岡あゆみ氏 佐々木智美氏

1次審査を通過した作品とあって、全体的にレベルが高かったです。今回は編集部3名で投票して賞を決定しました。もし、多数決で選んでいなかったとしたら、かなり悩んだかもしれません。

一般社団法人日本印刷産業連合会
倉持徹雄氏

どの作品、作家も独自の世界観を持っており興味深いものだった。5名の審査委員を編成して臨んだが、各人の好みがわかれて選出には苦労した。最終的には上記理由で決した。

株式会社竹尾
鈴木裕也氏

今回初めて審査員として参加させていただきました。様々な作家様の個性やその方の視点などを見ることができ大変楽しい審査となりました。近年、生成AIの発達が目覚ましいですがその生成画像はまだまだ人として違和感を感じます。人間の感性(脳の構造)は、そのほとんどが理解されてません。今後生活の中にも確実にAIが浸透していくと思いますが、紙を扱う企業として、単純に電子メディアに対抗するのではなく、感性を大切にしていきたいと改めて思い直す機会となりました。

日本郵便株式会社
玉木 明氏

今回、初めて審査させていただきましたが、とても刺激になりました。良い作品ばかりで目移りしてばかりでしたが、それこそ洋服を選ぶように3周して「それでも欲しいもの」を選びました。

イラストレーション:上路ナオ子