《審査結果詳細》
〔五十音順・敬称略 以下同〕
応募者総数 842人、応募作品総数 3,152点
第18回TIS公募(2023年)は11名の審査員により厳正に審査が行なわれ842名(3,152点)の応募の中から36名の入賞、入選が決まった。大賞のアサバマリエさんは、レトロ風な少女と動物をモチーフとして色鉛筆の質感にデジタル要素を加えたタッチで描き、高い評価を得た。
金賞のいそさんは、鉛筆の質感を活かした水彩画風で、独特な人物表現を含め不思議な世界を構築している。銀賞のSHIROMIさんは、銀紙やアルミホイルを素材に鋭利で静寂感のある世界を作り出した。同じ銀賞のたざきたかなりさんは、日常の風景の中に見え隠れする違和感などを表現、白日夢を見ているかのような感覚にさせる作品。銅賞のゴトーヒナコさんは、漫画的表現がイラストレーションに及ぼす影響を考えさせられる作品で、上位の点数を獲得したことは注目された。同じ銅賞のHIROKI YAGIさんは、生活の中の一部分を描いているだけなのに不穏さを感じる作品である。
入選作品全体としては近年の淡いグラフィカルな傾向から変化が見られ、アイデアやスタイルにバリエーション豊富な作品が揃い、上位の評価も僅差で割れる審査となった。
今回の審査では、規定では応募作品について「他のコンペで入賞、入選した作品は対象外とします」と表記しましたが、
対象のコンペや入選、入賞の定義を曖昧にしていたこともあり、解釈の違いを招くことになりました。
そのため応募規定に違反する作品応募があり、審査途中で応募者に確認する作業が発生し審査決定が遅れることとなりました。
規定に関しては、主催側も十分な発信ができていたとはいえず審査途中での確認作業など応募者にもお手数をおかけすることになり責任を感じております。
この件につきまして審査員からもご意見をいただきました。今後より良い解決策を見出し、規定の変更も含め次回の公募に活かす所存です。
公募委員長 影山 徹
作品受付期間:2023年5月10日(水) ~ 5月29日(月)
ターナー賞 | 松木直紀 |
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リキテックス賞 | 勝倉大和 |
ファーバーカステル賞 | 松木直紀 |
イラストノート&クリエイターズ・バリュー 賞 | 勝倉大和 |
『イラストレーション』編集部賞 | アサバマリエ |
竹尾賞 | ヤマナカハルナ |
日本印刷産業連合会会長賞 | 勝倉大和 |
日本郵便賞 | ヤマナカハルナ |
協賛:ターナー色彩株式会社/リキテックス/ウィンザー&ニュートン(バニーコルアート株式会社)/ファーバーカステル(DKSHジャパン)/株式会社ワコム
協力:イラストノート(株式会社 誠文堂新光社)/イラストレーション(株式会社 玄光社)/株式会社竹尾/一般社団法人 日本印刷産業連合会/日本郵便株式会社
会場:オンライン
会期:2023年9月上旬より開催予定