遠藤美香さんの仕事「人生は彼女の腹筋」(村田善子)
読み終わっても、
机の上に置いたままにして暫くは眺めていたくなる裝画
友人の部屋で何気なく机の上に置かれていた本。
一目見て、もじょもじょと気持ちが動きだし、どんな内容か気になりだす。
借りるのじゃなくて自分のものとしてその本が欲しくなる。そして帰りに書店で購入ー!
『人生は彼女の腹筋』タイトルもとても魅力的なこの書籍。でもどうやら裝画の画に私は一目惚れをしたらしい。
これは木版画家の遠藤美香さんのお仕事です。お話を聞くと、この本が初めてのお仕事という事におどろきました。
お仕事を終えてみて、ご感想をうかがったところ、
『裝画という形で私の画をデザイナーさんの手に委ね、本と一体となり世に出た事に喜びを感じています。』というコメントに、仕事に対する清々しさをおもいっきり感じてしまった私でした。
『この本が今どこかで誰かの手の中にある事を考えると自分の作品に尊敬を感じます。』とも。
ご自身の作品と本、その間にピーンと張り詰めたいい距離感があるように思え、私はこの作品が好きなのだと気付きました。
墨一色の木版画という潔さ。そして、そこに描かれた人物には、静と動を両方いっぺんに感じるような不思議な魅力があります。
『自由に見る事が阻害されないように見やすい画面を作り、描く人物にも自分の感情を入れないようにしています。』
今後も制作を続けていき、是非また裝画のお仕事をしたいと力強く伝えてくださいました。
あ~、絵から放たれた独特なムードが、詩的にこの書籍を包んでいるのだなあ~
としみじみ思いながら、本を読み終わって何日も経つのに、ずっと机の上に置いたままにして眺めていました。まだ本棚にしまい込みたくないー。
遠藤さんの今後に注目してます!どうもありがとうございました!
ARCHIVES
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2013.07.01オザワミカさんの仕事「なんかいる」井筒啓之
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2013.06.01佐竹政夫さんの仕事「ライアンの代価」(小池アミイゴ)
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