COLUMN

イラストレーションレシピ

2010.11.22

chef. 和田 誠-Wada Makoto

 

 

材料

ケント紙(KNKケント)
トレーシングペーパー(TREPE PAD 薄口)
なじみの画材屋さんが届けてくれるものを使っています。

 

道具

ロットリング(0.3ミリ)
色鉛筆(CASTELL)
赤鉛筆(三菱)
2B(三菱)
網指定用カラーチャート(表紙をとってバラしてあるのでどこ製か不明)
消しゴム(消えればいい)
グァッシュ(Winstor&Newton・White)
安全剃刀の刃

 

作り方

1.ケント紙を前において考え、描くものが決まると2Bで下描きをする。

2.ロットリングで上描きをする。

3.失敗したと時。小さな部分ならグァッシュのホワイトで修正。中位なら安全剃刀をそらしてケント紙の表面を削りとる。大きな失敗なら描き直し。

4.鉛筆の下描きを消しゴムで消す。

5.トレーシングペーパーをかけ、色鉛筆で出したい色に近い色を塗る。

6.カラーチャートを見ながら、色を数字で指定する。

7.指定ミスがないかチェックする。

 

注意!色校正は必ず見ること。印刷所の間違いは訂正する。こちらの気分で変更するのは避けた方がよい。印刷所に手間をかけさせる仕事だから。変更しないように、入稿前によくチェックするといい。

 

ひとくちメモ

以上は色指定の場合だけど、「週刊文春」はケント紙にグァッシュです。原寸で描いてます。朝日新聞の三谷幸喜さんのエッセイの挿絵はケント紙にロットリング。スミベタの部分はペリカンインクの黒。筆で塗る。筆の銘柄は指定なし。毎日新聞書評欄の挿絵はケント紙にロットリング。スミベタは使わず線のみ。イマジカのカレンダーはワトソン紙にカラーインク(Dr.Ph.Martin's)。ケント紙に2Bで下描きしてからライトテーブルの上にケント紙とワトソンを乗せ、下描きにそってカラーインクで描く。装丁やポスターなど、不定期のものはあえて画材を決めていません。

 

 

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