2020.11.27
著作権のことをもっと知ろう 第10回
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- Q自分の絵にタッチや人物表現がそっくりなイラストを見つけました。著作権侵害で訴えることはできますか。
- A訴訟を起こすことは可能ですが、単に似ているだけで盗用や著作権侵害が認められることはまずありません。
単に画風や絵柄が似ているだけでは著作権侵害が認められることはほとんどないと認識しておく方が賢明です。タッチや画風、表現された人物やモノが似ている・似ていないの判断は主観的な要素が大きく、裁判官は絵の専門家ではないので、そこに踏み込んで判断をすることはまずありません。同じ画材や表現技法を使って似たような設定で人物などを描けば、ある程度似てしまうのは当然だという認識がされています。
特定の作品について、構図や背景要素、アイデアなど、具体的に類似点を指摘できる場合は、同一性、依拠性が高いと判断されれば著作権侵害が認められることがあります。ただし、構図やアイデアがあまりにも普遍的でありふれている場合は、侵害と認められないことが多いです。
Q&Aでわかる!イラストレーターのビジネス知識
【Contents】
1章.イラストレーターの仕事の基本 2章.仕事の流れと日常業務 3章.著作権のことをもっと知ろう 4章. おカネの話とトラブル解決 5章.著作権法はこう変わる
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