COLUMN
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イラストレーターのビジネス知識

2020.03.25

著作権のことをもっと知ろう 第2回

イラストレーションにおける著作権の範囲
イラストレーションに付随する著作権
1.著作者人格権
公表権=著作物を公表するかどうかの自由、公表の時期や方法を決める権利。
氏名表示権=著作物を公表する際に、作者名の表示の有無、実名かペンネームかを決定する権利。
同一性保持権=著作者が意図しない著作物の内容や題名の改変を許さない権利。

※著作者人格権は原則として譲渡・放棄できない。ただし、「不行使」の契約を結ぶことで実質的に放棄することはケースによっては可能になる。

2.財産権
複製権=印刷、写真撮影、複写、録画などによって著作物を有形的に複製する権利。
公衆送信権・伝達権=著作物を電波媒体や有線放送、インターネットなどで送信・伝達する権利(送信可能化を含む)。
翻訳・翻案権=著作物を翻訳、変形、翻案して2次的著作物を制作する権利。
展示権=美術著作物や未発行の写真著作物の原作品を公に展示・発表する権利。
譲渡権=著作物(映画を除く)の原作品または複製物を公衆に譲渡する権利。
貸与権=著作物(映画を除く)の複製物を公衆に貸与する権利。
2次著作物利用権=自分の著作物を原作品とした2次的著作物の利用について、2次的著作物の著作権者と同等に有する権利。

※財産権には他に演劇や音楽に関連した上演権・演奏権、映画等に関連した上映権、頒布権などがある。

※財産権については、合意や契約により第三者に権利の利用を許諾したり、権利を譲渡することが可能。後者の場合、原則的に原著作者の財産権はなくなり、人格権のみを有する形になる。一般に「著作権の譲渡」とは、この財産権の移動を意味する。

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